国土交通省の「平成28年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」に係る技術実証研究の開始について

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国土交通省の「平成28年度下水道革新的技術実証事業(B-DASH
プロジェクト)」に係る技術実証研究の開始について
~「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術」の実証~

平成28年7月15日
株式会社大川原製作所
関西電力株式会社
神奈川県秦野市

 株式会社大川原製作所、関西電力株式会社、神奈川県秦野市の3者からなる共同研究体(以下、本共同研究体)は、国土交通省の「平成28年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」に「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術」(以下、本技術)で応募し、採択を受けていましたが、本日から国土交通省国土技術政策総合研究所の委託研究として本技術の実証を開始します。

本技術は、ヒートポンプ技術を応用した新システムを、下水処理に伴って発生する汚泥の処理工程に導入し、脱水汚泥を効率的に乾燥するものです。本研究により、肥料や燃料として汚泥を利用する際の、汚泥乾燥にかかる費用と消費エネルギー及び環境負荷の低減、ならびに維持管理費の削減効果を実証します。

【本技術の特徴】

<概要>
下水処理時に発生する脱水汚泥の乾燥には、大量の熱エネルギーが必要となっていましたが、ヒートポンプ技術を利用した本技術の導入により、乾燥にかかるエネルギーの削減を目指すものです。
本技術では、脱水汚泥の加熱に利用した蒸気ドレン水を、脱水汚泥から乾燥に伴って排出された蒸気を熱源に、ヒートポンプ技術を利用した熱交換器で、再び低圧蒸気にします。その後、この低圧蒸気を圧縮、約160℃の高圧蒸気にし、乾燥工程の熱源として循環・再利用します。
本技術は、株式会社大川原製作所と関西電力株式会社が共同開発したものです。<導入効果>
本技術は、1日あたりに処理する汚水量が5千~5万立方㍍の中小規模下水処理場への適用を想定しており、同規模の従来の汚泥乾燥システムと比較した場合、一次エネルギー消費量を約32%、二酸化炭素(CO2)排出量を約35%、維持管理費を約47%削減することを目標にしています。
本共同研究体は引き続き、温室効果ガスの削減や下水処理場の運営費の低減、循環型社会の実現に向け、それぞれの特性を活かしながら、一体となって取り組んでまいります。

別紙1:下水道革新的技術実証事業の概要と共同研究実施体制
別紙2:実証技術の概要

以 上